1、       平成135月、内閣に都市再生本部が設置されて以来、稚内から石垣までを合い言葉に全国都市再生が進められてきているが、これまでの都市再生特別措置法は、民間の都市開発事業のポテンシャルの高い大都市における都市再生をねらいとしていた。一方、地方都市では民間活力を導入しての都市再生の試みには自ら限界があり、まちづくりに意欲的に取り組む市町村を支援していく新たな枠組みが必要とされた。

2、       そこで、都市再生特別措置法を改正し、市町村が作成する都市再生整備計画を法律に位置づけるとともに、都市再生整備計画に基づき実施される事業に充てるため、まちづくり交付金を新たに創設し、あわせて市町村にまちづくりに関する権限をできる限り一本化することとした。

3、       まちづくり交付金は、国と地方の三位一体改革における国庫補助負担金改革の一環として、地方の自主性、裁量性を大幅に向上させるとともに、手続を簡素化して計画を一括採択し、また事後評価を重視するなど、地方にとって使い勝手のよい補助金として設計された。まちづくり交付金は、まちづくりという広いくくりで面的に一体として、市町村に権限を一体化し、画一的な要件を定めることなく市町村の創意工夫を生かし、無理、無駄のない画期的な補助金に仕上がったと評価することができる(衆議院国土交通委員会16.3.19岩崎忠夫による質疑議事録参照)。私は、129日の自民党政調国土交通部会で@まちづくり交付金は国と地方の三位一体改革のヒットであり、補助金改革の一方向を示したものであること、Aまちづくり交付金は県道の場合も市町村が一体的に整備できることとするなど、都市計画、道路の管理者権限などの制約を超えるとともに、事業の幅を拡げ、まちづくりの手法に新天地を切り開くこととなったことを挙げてこれを高く評価し、まちづくり交付金を地方の意欲のある市町村に重点的に配分し、地方中小都市の都市再生を図ってもらいたい旨強く要請した。

4、       まちづくり交付金は、都市再生整備計画に位置づけられた施設にどのように充てても自由であり、その交付対象は、道路、公園、下水道、河川、多目的広場、修景施設、地域交流センター、土地区画整理事業、高齢者向け優良賃貸住宅、公営住宅などのほか、これまでの公共施設にとらわれない、市町村の提案に基づくNPO活動拠点、子供文化施設、空店舗の活用などの福祉、文化、商業施設等広範な事業にわたる。また、各種調査や社会実験等のソフト事業支援も支援の対象とした使い勝手の良い交付金である。

5、       このように市町村の創意工夫を活かした、使い勝手の良いまちづくり交付金が、平成16年度1,330億円予算計上されることとなったので、私は選挙区内の市町村に交付金の要望をするよう勧めたところであるが、全国340ヵ所にまちづくり交付金が交付されたにもかかわらず、選挙区内でまちづくり交付金の要望を出したのは、上田市、東御市、小諸市の3市にとどまった。小諸市では、小諸宿周辺地区について小諸に新旧ハーモニーが奏でる新しい賑わいを創出することを目標とした都市再生整備計画を作成した。整備内容は、@観光、交流の拠点である駅舎整備、A駐車場1,500uの整備、B懐古園と小諸宿を結ぶ地下通路の整備、C交差点改良や路地の整備などである。まちづくり交付金の交付期間はH16H20までで、平成16年度交付金額は、事業費491百万円で国費182百万円が交付される。東御市では、田中地区について、道路網や住宅を整備し通学路の安全を確保するとともに、商店街の魅力ある街並み景観の整備と地域の歴史を生かした事業を行う。また、若者定住化のために専門学校の誘致を図ることとしている。平成16年度交付金額は、事業費371百万円で国費104百万円が交付される。また、上田市では、染屋台地区について、安全で快適な生活空間とコミュニティを創出し、あわせて防災機能の強化を図ることとし、上田バイパス第二工区関連事業、道路整備、歩道拡幅、地域防災センターの整備を行うこととしている。平成16年度交付金額は、事業費22百万円、国費8百万円が交付される。

6、       まちづくり交付金については、平成17年度概算要求で、事業規模を大幅拡大し(1,330億円→2,030億円要求)、また市町村提案事業の枠を拡大するとともに民間からの提案制度を導入するなどその拡充が予定されている。選挙区内の各市町村においては、都市再生、地域経済の活性化のため積極的な対応が求められるところである。

7、       なお、平成10年、大規模小売店舗法(大店法)を廃止するとともに、まちづくり三法(大規模小売店舗立地法、中心市街地活性化法及び都市計画法の改正)を制定してから6年が経過したが、依然として中心市街地の活性化が進んでいない都市が全国各地で多数見られる。まちづくり3法の抜本的見直しを求める声が商工団体の間に強く、今後法律改正も視野に検討がされることとなろう。