159ー衆ー国土交通委員会ー3号 平成16年03月12日

○岩崎委員 どうもおはようございます。自由主党の岩崎忠夫でございます。

 奄美群島と小笠原諸島は、ともに本土から遠く隔絶した外海に位置し、厳しい地理的、自然的条件等を抱えております。それぞれ、戦後の一時期、米軍軍政下に置かれたこともございまして、国の責任で、そうした特殊事情から振興開発を行うこととし、ともに特別措置法を制定し、これまで数次にわたり、奄美は五十年、小笠原は三十五年間、国が復興計画、振興開発計画を策定し、振興事業を行ってきたところであります。

 今回、特別措置法の目的に、それぞれ、奄美群島と小笠原諸島の自立的発展を追加し、地域の主体的な振興開発を促進するため、振興開発計画の策定主体を国から都県に改めることとしたわけでありますが、そのねらいは何か、また、それによって奄美、小笠原の振興開発がどのように進むことになるのか、お伺いをしたいと思います。

 また、計画の策定主体が都県にかわることによりまして、奄美、小笠原の振興開発に対する国の責任がこれによって軽減されたり、あるいは、これにより振興開発事業の実施について計画の実効性が弱められるようなことがあってはならないと考えておりますが、これについて、林国土交通副大臣のお考えを伺いたいと思います。


○林副大臣 岩崎先生の御指摘がありましたけれども、今般の改正では、計画の策定主体を国から鹿児島県または東京都としておるところであります。これは、両地域の優位性を伸ばすと同時に、地元の発意と創意工夫を生かす、そしてその自立的発展のために必要な事業を実施していく、計画策定の制度を整えるものでございます。

 改正したら弱まるのではないかという御指摘でありますけれども、国は、基本方針の策定、計画の同意、補助率のかさ上げ等の支援措置の継続等によって、両地域の振興開発に責任を負うものでございまして、国の責任が後退するということはございません。計画の実効性も変わらず確保されるものでありますので、御理解をいただきたいと存じます。


○岩崎委員 副大臣の力強いお言葉を賜りました。今後とも、特別措置法の精神に沿って、一層、振興開発事業に頑張っていただきたいと思います。

 今回、奄美群島、小笠原諸島の特別措置法の目的に、奄美群島、小笠原諸島の自立的発展が追加されました。奄美群島、小笠原諸島の自立的発展のためには、何よりも奄美、小笠原の特性に即した産業の振興が不可欠であります。とりわけ、小笠原には平成十七年からテクノスーパーライナーが就航し、これまで二十六時間かかった時間距離が十六時間に大幅に短縮することになりました。

 また、奄美、小笠原の自立化に向けましたソフト事業の予算配分を手厚くするようなこともその一つの手法かと思いますが、奄美、小笠原の利点を最大限に生かしました、観光、農業などの産業振興を今後どのように進めようとされているのか、また、そのための国の支援方策はいかようにあるのか、お伺いをしたいと思います。


○林副大臣 岩崎先生の発言にもあったように、さまざまな施策をしておるわけでありますけれども、まず、自立的発展を進めるためには、基盤となる社会資本整備が必要でありまして、それとあわせて、今御指摘のありました観光振興を総合的に推進することが重要だろうというふうに考えておるところでございます。

 地場産業の育成とあわせて、奄美では自然・文化インストラクターの養成だとか、あるいは御指摘がありました小笠原でのテクノスーパーライナーの就航だとか、観光客の集客に取り組むような施策にしたいと思っておるところでございます。

 平成十六年度予算におきましては、そういった産業振興、観光振興を図っていくために、ソフト事業に重点を置いた取り組みを行っているわけでありますが、そのほか、奄美群島振興開発基金への追加支出を盛り込んでいるところでございます。


○岩崎委員 ひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。

 また、奄美群島、小笠原諸島は、本土から遠く隔絶した外海離島でございまして、ともに亜熱帯地域に位置するところから、アマミノクロウサギ、ムニンボタンなどの固有の動植物、希少種が数多く存在し、自然環境面においても極めて貴重な地域であります。こうした貴重な自然環境は最大限保全されなければなりませんが、奄美群島、小笠原諸島の自然環境を生かした振興開発のあり方について、お考えを伺いたいと思います。


○竹歳政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のように、奄美群島にはアマミノクロウサギでございますとか、小笠原諸島にはハハジマメグロ等の、他の地域には見られない希少種、固有種が多数生息しておりまして、その豊かな自然環境を保護し、観光振興に生かしていくことが両地域の活性化につながるものと考えております。

 先ほど御指摘がございましたように、来年にはテクノスーパーライナーというものが就航いたしますと、今まで二十六時間かかっていたものが十六時間三十分で行くということで、観光客の数は二倍になると予想されております。

 そういう中で、観光客の方々に奄美や小笠原の自然を十分楽しんでいただくとともに、奄美の環境、小笠原の環境が守られるというようなことと、エコツーリズムの推進を図りまして、自然環境を生かした地域振興について国としても積極的に支援してまいりたいと思います。


○岩崎委員 どうもありがとうございました。

 奄美群島と沖縄は、地理的にも、歴史的にも大変強いつながりがございます。戦後一時期、米国軍政下に置かれていたという共通の性格もございまして、これまで奄美群島の振興開発は沖縄振興の状況を考慮して進められてまいりました。今回の法改正後も、沖縄振興計画は引き続き内閣総理大臣が決定をいたします。今回の計画体系の改正によって沖縄との各種格差が広がることのない諸施策を積極的に充実していただきますよう要望申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。