1、 まちづくり交付金は、市町村が作成する都市再生整備計画に位置づけられた、まちづくりに必要な幅広い施設に充てることが自由な交付金である。その交付対象は、道路、公園、下水道、河川、多目的広場、修景施設、地域交流センター、土地区画整理事業、高齢者向け優良賃貸住宅、公営住宅などのほか、これまでの公共施設にとらわれない、市町村の提案に基づくNPO活動拠点、子供文化施設、空店舗の活用、その他福祉、文化、商業施設等広範な事業にわたる。また、各種調査や社会実験等のソフト事業支援も交付対象である。まことに使い勝手の良い交付金である。 2、 平成13年以来、内閣に都市再生本部が設置され、全国的に都市再生が進められてきたが、地方都市では、大都市と異なり、民間活力を導入しての都市再生の試みには自ら限界があり、まちづくりに意欲的に取り組む市町村を支援していく新たな枠組みが必要とされた。 3、 そこで生まれたのがまちづくり交付金であり、都市再生特別措置法を改正し、市町村が作成する都市再生整備計画を法律に位置づけて創設された。まちづくり交付金は、国と地方の三位一体改革による国庫補助負担金改革の一環として、地方の自主性、裁量性を大幅に向上させるとともに、手続きを簡素化して計画を一括採択し、事後評価を重視するものとして設計された。その結果、地方にとって使い勝手のよい補助金として仕上がった。国と地方の三位一体改革のヒットであり、補助金改革の一方向を示したものとなった。その後、多くの補助金でこうした交付金化が進んだ。私は、この法律改正の審議や自民党政調国土交通部会において、まちづくり交付金を高く評価し、まちづくり交付金を地方の意欲ある市町村に重点的に配分し、地方中小都市の都市再生を図っていくべきことを強調した( 衆議院国土交通委員会 H16.3.19 岩崎忠夫 質疑 )。 4、
このように市町村に使い勝手の良いまちづくり交付金が平成16年度1,330億円予算計上されたが、私の選挙区内で16年度にまちづくり交付金の要望を出したのは小諸市、東御市、上田市の3市にとどまった。平成17年度にまちづくり交付金の交付枠は1,930億円と大幅拡大し、より使い易くなった。そこで私は、選挙区内の全市町村長に地域再生のため積極的に応募するよう個別に働きかけた。その結果、平成17年度は、私の選挙区内で、まちづくり交付金の対象として、要望どおり15の新規地区が採択された。 5、
まちづくり交付金の平成17年度新規採択地区は、全国で384地区、長野県内で27 6、
平成18年度は、私が衆議院の議席を失った初めての年にあたるが、私の選挙区長野県第3選挙区のまちづくり交付金の新規採択個所はゼロとなった。国のまちづくり交付金は2,380億円に増額され、新規採択地区数は全国で361地区、長野県内で17地区であったにもかかわらずである。 7、 平成19年度の国のまちづくり交付金は2430億円と微増であったが、まちおこしセンターと子育て世代活動支援センターが基幹事業に追加されるなどの内容面の拡充が図られた。 8、 選挙区内まちづくり交付金の対象23地区の事業概要は、次のとおり。 (1)
小諸市 小諸宿周辺地区 旧北国街道及び小諸駅周辺に新しいにぎわいを創出するため、幹線道路、歩道、駐車場、大手門公園、懐古園・小諸宿連絡通路、懐古園夜間照明、懐古園空堀法面などの整備を行なう。 (2)
東御市 田中地区 中心商店街の活性化と若者の定住、街並み景観整備のため、田中駅南口の道路整備、丸山晩霞記念館整備、医療専門学校建設補助、無電柱化、羽毛山・田中中央団地の公営住宅整備などを行う。 (3)
上田市 染屋台地区 国道18号上田バイパス2期工区の整備に伴い、幹線道路による地域分断を防ぐための生活道路整備、通学路確保、染屋交流センター建設、グリーンベルトの保全を図る。 以降15地区は17年度新規採択地区である。 (4)
上田市 上田城下町地区 上田の中心市街地商店街の再生、活性化のため、南天神町常田線、秋和踏入線、中常田小牧線など6路線の道路改良を行い、駅環状道路及び幹線道路網の交通体系を整える。また、提案事業として別所線再生支援事業、別所温泉地域交流拠点整備事業を行うとともに、上田城千本桜観光推進事業など景観整備を行い、ウォーキングコースの整備などにぎわいのある街なか観光を進める。 (5)
佐久市 岩村田地区 岩村田の街を通過していた人々を街なかに引き寄せ、にぎわいのある岩村田中心市街地の創出を図るため、原東1号線、千歳線などの道路整備を行うとともに湯川親水公園などを整備する。また情報板など回遊ルートサイン整備、社会教育や地域活動の場として浅間中学校整備を行う。 (6)
佐久市 野沢・中込地区 街なかに複合型市営住宅(36戸、障害者共同作業所、口腔歯科保健センター、地域交流センター、ミニ図書館、シルバーサロン、駐車場)を整備する。また、山門市、ピンコロ地蔵建立などのざわ門前ふれあい仲店整備事業を行うとともに、跡部臼田線、千曲川親水公園整備を行う。 (7)
佐久市 旧臼田町 田口地区 龍岡城五稜郭に五稜郭公園と城山地区道路、遊歩道、観光道路などを整備するとともに児童館を建設する。 (8)
佐久市 旧望月町 望月宿地区 宿場町の雰囲気を活かした観光、交流のまちづくりを進めるため、まちづくり活動を推進するとともに望月宿公園など公園整備、情報板設置、沿道モニュメント整備を行う。 (9)
佐久市 旧浅科村 浅科地区 浅科小学校の通学路を整備するため国道142号と浅科バイパスの連絡道を拡幅し、歩道整備、防犯灯を設置する。また、塩名田排水路を整備するとともに統合保育所と児童館を整備する。 (10) 千曲市 森・倉科地区 日本一のあんずの里に自然型観光拠点を創造するため、公園、ポケットパーク、ウォーキングトレイル、案内標識、誘導看板を整備する。 (11) 坂城町 坂城開畝地区 坂城駅への南側からの進入路を整備するとともに駅前多目的広場、中心市街地内散策道、案内標識を整備する。また中之条地区に公営住宅団地を整備し、連絡道路やふれあい公園を整備する。 (12) 青木村 青木地区 定住人口増加のため村営住宅建設、光ファイバーなど情報基盤の整備、地域交流センター及び公園の整備を一体として行うとともに道路整備を促進する。また市民農園に併設してあずまやを整備する。 (13) 上田市 旧丸子町 中丸子・上丸子地区 カネボウ轄H場跡地の有効活用と依田川の河川空間の整備を一体的に行うこととし、町道中丸子27号線、中丸子1号線などの道路、ベルパーク水辺公園、ものづくり工房、給食センター、依田川ウォーキングロードなどを整備する。 (14) 上田市 旧丸子町 鹿教湯地区 健康と文化の里として鹿教湯地区の環境整備を行うこととし、鹿教湯温泉交流センターを整備することにより憩いと集いの拠点づくりを行うとともに、町道及び3つの橋を整備して散策道のネットワーク化を図る。温泉センターケアハウスのバリアフリー化や遊歩道の整備を図るとともに景観に配慮した温泉地づくり進める。 (15) 佐久穂町 八千穂高原白樺の森地区 八千穂レイク公園、ジュニアランド、駒出池公園を整備するとともに車道、遊歩道、情報板、地域交流センターの整備を行い、電気自動車の試走、森林セラピーなど東洋一の広さを誇る白樺林を活かした本物の自然を享受できる場所とする。 (16) 小海町 松原高原地区 集落・観光地へのアクセス道路、町民憩いの公園、多目的広場、地域交流センター、観光交流センターなどの整備を行うとともに、温泉引湯及び温泉施設、地場産品加工体験場の整備、スケートセンター設備改修、町営バス整備などを行う。 (17) 南相木村 相木地区 若者定住のために定住促進住宅や宅地造成を行うとともに地域交流センターの整備を行う。また、地域防災施設を整備し、基幹道路を整備するとともに農産加工施設を建設する。 (18) 南牧村 南牧地区 7路線5kmを超える道路整備、CATVのデジタル化など防災情報提供設備、野辺山地区多目的広場、野辺山駅前広場、地域交流センターその他南小学校体育館新築、小学校改築、スクール・保育園バス導入など各種提案事業により良好な居住環境を確保するとともに、100kウルトラマラソン及び24hリレーマラソンを開催する。 以降5地区は、19年度新規採択地区である。 (19) 佐久市 岩村田西地区 小諸方面から佐久平駅周辺地区へのアクセスを図り、長土呂集落内への進入車両をなくすため幹線街路(近津砂田線、近津住吉線)を整備するとともに、(仮称)中佐部ICへのアクセス道路を整備する。また、文化会館(地域交流センター)を建設するとともに看護系大学を整備する。 (20) 軽井沢町 新軽井沢地区 軽井沢の玄関口にふさわしい矢ヶ崎公園の整備を進めるため、矢ヶ崎大橋の改修、国有地の取得、公共駐車場の整備、軽井沢東保育園・東地区児童館の移設整備、周辺の町道整備を行う。また、旧軽井沢都市下水路の改修及び軽井沢駅前の排水路整備を行う。 (21) 佐久穂町 佐久穂地区 市町村合併にともない集落間道路整備や地域防災施設の再構築など地域生活基盤施設の整備を進めるため、11か所の道路整備、都市交流施設、防災情報システム付帯事業などを進める。 (22) 川上村 川上地区 村道小川線など主要幹線道路6線の整備を進めるとともに運動公園、公営住宅の整備、川上中学校体育館改築、音楽堂整備を行い、また防災行政無線デジタル化、村民体育館耐震化を行う。 (23) 長和町 長和地区 町道長久保青原線を整備するとともに、下水道・簡易水道統合を行い、文化財保存展示施設を整備する。
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