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<政と官の関係> 3、(1) 政治とカネの問題と並んで、政と官の関係が、自民党の総裁直属機関とし ておかれた国家戦略本部の場で議論された。きっかけは、政から官への不当なへ の働きかけがあったという、いわゆる外務省問題であり、その適正化に係る問題 である。 当初、これが政治家と官僚との接触制限のルール化として打ち出されたところ から、国家戦略本部の場で大激論が交わされた。政と官の基本的あり方如何の 問題である。私は、政と官の接触に違法・不当な政治介入が起こらないようにする ことは当然のことである。違法な政治介入があれば、法によって処断されるべき であるし、不当な政治介入であれば、官僚は毅然としてこれをはねつけるべきで ある。むしろ、不当な政治介入を受け入れる役所の素地があるとすれば、そうした 役所の改革を徹底して進めるべきである。そうした観点から外務省改革が進めら れるべきは当然である。だからといって、政治家と官僚の接触ルールを定めようと するようなことは、角をためて牛を殺す議論であり、議論は180度方向が違うと主 張した。 (2) 20世紀から引き続く21世紀の議会制民主政治の成否は、行政権の絶えざ る拡大とその裁量権の増大、そしてそれに伴う無数の重要な行政上の政策決定 に対し、選挙で選ばれた政治家が、どうしたら民主的コントロールを十分に及ぼし 、かつ果たし得ることができるかどうかにかかっている。国会議員がそうした役割 を果たすためには、さまざまな国民の声や要望を日常的に政府や施策に反映さ せる努力をしていくことが必要とされる。行政が国民のニーズや要望に沿ったもの となるよう国会議員が働きかけることは、現下の民主政治の状況からみて最も求 められていることである。そうした政の官に対するコントロールを実効あるものとす る方向で、議論が進められるよう主張した。 (3) ちなみに、我が国の法制実務においては、他の先進諸国と比較して立法が簡 略であり、したがって、多くの政治的決定が行政権によって行使される傾向があ る。立法権と行政権の範囲はもともと各国によって相対的なものであるが、今後、 我が国においては、立法権の範囲の拡大を図る必要があると指摘したところであ る。 (4) また、公共利益は、中立的で利害関係を持たない官僚によって、より良く判断 されうるという従来の行政理論は見直されるべきものであり、むしろこれからは、 責任を取らない、責任を取れない者に政治的決定はさせてはならない。政治的決 定は、政治の責任でこれを行うこととすべきであると主張した。 (5) 結局、国家戦略本部においては、政と官のあり方の基本については、議会制 民主主義のもとでは、政策の決定は「政」が責任をもって行い、「官」の主たる役割 は、政策の実施、個別の行政執行であるとし、政(国会議員)は、その行政が公正 かつ中立的に行われるよう国民を代表する立法権者として監督責任を果たすもの とされ、こうした考え方を基本に、政と官の関係に節度が保たれることを求めるこ ととされた。常識的な結論であり、私の主張は取り入れられたものと理解している。 |