| 151回-衆-農林水産委員会-08号 2001/04/04 |
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○岩崎委員 おはようございます。自由民主党の岩崎忠夫でございます。農業者年金制度の改正につきましては、去る三月二十八日の法案質疑と昨日の参考人に対する質疑でいろいろな角度からする論点がおおむね出そろったものと考えているわけでありますが、今回の改正は、農業者に係る年金制度の抜本改革を図るという数十年に一度の大改革であります。
そこで、私からは、制度改正に当たっての基本的な論点をおさらいしながら、松岡副大臣及び金田大臣政務官にお伺いをしてまいりたいと思います。 農業者年金は、若い後継者が相当数いる、農地が足りないといった昭和四十年代前半の農業構造の中で、農民に恩給をという声にこたえて、旧農業基本法の政策目的を達成するために創設された政策年金であります。今日まで、農業者の老後生活の安定、農業経営の近代化などに多大な役割を果たしてきたのでありますが、若い担い手が不足していることから、経営移譲しようとするにもできない、また加入者一人が受給者三人を支えるという根本的な問題に直面しまして、今回の抜本改革に至ったのであります。 抜本改革の成案を得るまでには、現場の農家の方々の意見を集約しながら、自由民主党、農林水産省及び農業団体の間で二年近くの真摯な議論がありましたことは、さきに我が党の木村太郎委員が述べられたとおりであります。 ここではまず、今日まで九十八万人に対して三兆七千億円もの年金を支給してきましたこの農業者年金制度が果たしてきた役割とその成果について、松岡副大臣の御認識をちょうだいいたしたいと思います。 |
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○松岡農林水産副大臣 先生御指摘のとおりでございまして、農業者年金制度、これは四十五年にスタートをしたわけであります。いろいろな目的を持ってといいますか、まず、とにかく当時の状況のもとで農業の構造改革をなし遂げていく、その大きな一つのポイントとして、適期の経営移譲を通じて農業者の老後生活の安定、農業経営の近代化、農地保有の合理化、こういったことを大きなねらいとしてこの制度はやってきたわけであります。 先生がおっしゃいましたように、九十八万に対して三兆七千億とおっしゃいましたが、私どもは三兆八千億、こういったようなことで年金を支給する、こういったことで農業者の老後の生活の安定がまず図られてきた。 それから、三十代前半の後継者を中心に八十七万件、約九十万件にも達するような経営移譲が行われて、農業経営の若返りが図られてきた。そしてまた、百五十七万ヘクタールの農地が細分化されずに後継者に継承されてきた、そして十五万ヘクタールの農地が第三者に移譲される、こういったようなことで農地の細分化の防止、規模拡大にそれなりの寄与があった、このように評価いたしておるところでございます。 そしてまた、さらにこれらの成果につきましては、農業経営の若返り、農地等の生前一括贈与を受けまして贈与税の納税猶予を適用されている後継者を中心とした受贈者が四十から五十代、こういうことに対しまして、経営移譲を受けている後継者は三十代前半であるといったことからも、こういった比較を見て、その成果というものは評価されると思っております。 規模拡大も、一件当たりの農地移動面積が、農業者年金の第三者移譲の場合は、一般と比べまして都府県では四・一倍、北海道では二・六倍、こういったことからもそれなりの成果は上げてまいったものだ、このように評価いたしております。 |
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○岩崎委員 ありがとうございました。 私も全く副大臣と同じように見ておりまして、この農業者年金、政策年金として相応の成果を確実におさめてきたと受けとめておりますが、何よりも農業者の生活安定に本当に寄与してきた、私はこのように考えているわけであります。
そこで、この農業者年金制度は、農業情勢の変化と年金財政の両面からこのままでは立ち行かなくなってきたわけでありますが、制度を大きく変えようとする場合には、当然これまでの制度がどうであったかを顧みることが必要であります。 そこで次に、農業者年金の制度設計と運営の評価についてお伺いをしたいと思います。農業者年金の財政方式は、当初、積立方式で発足いたしましたが、昭和五十一年改正で農業者の強い要望を受けて経営移譲要件を緩和した結果、積み立て不足が発生しまして、五十六年改正で修正賦課方式に移行したものであります。 また、平成二年には既に農業者年金の受給者数が加入者数を逆転してしまっておりましたし、平成七年の財政再計算におきましては実績との乖離が非常に大きかったことなどを考え合わせますと、農業者年金を持続可能な制度として設計、運営していくことには当時いろいろ難しい点があったと考えているのであります。 去る三月二十二日の本会議におきます民主党古賀議員の質問において、古賀議員は、既に五十年代後半から破綻は予測可能であり、遅くとも平成元年前後には不可避と判断できたのに、なぜここまで放置してきたのでしょうかと、あたかも他人事のように述べておりますが、当然野党も五年ごとの財政再計算の機会に行われてきましたこれまでの改正に参画をしてきております。前回の平成七年改正におきましても、この農林水産委員会で政府原案を野党も含め全会一致で可決しているのであります。 このように、結果論で物を述べるのは大変簡単でありますが、そうした単なる責任追及論に堕することなく、絶えずよいものをつくっていくという建設的な前向きの立場で評価を行う、こういう観点から、そして健全な制度運営を図っていくという見地から、また新しい制度が長期的に安定した持続的な年金制度になることを願う立場からも、これまでの農業者年金の制度設計と運営についてどのように評価したらよいのか、松岡副大臣のお考えをちょうだいしたいと思います。 |
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○松岡副大臣 先生の最初の御質問にもお答え申し上げましたように、私どもこの制度、先ほど内容を申し上げましたが、一定の成果を上げてきた、それなりに農政の進展に、また農業現場の改革に評価ができる、こういったことを申し上げたわけであります。 一方におきまして、大臣も先般来表明をいたしておりますように、いろいろな事態の推移の中で破綻を招かざるを得ないような状況になったことにつきましては、大臣も、農政を預かる責任者としてまことに申しわけなかった、こういったような真摯な立場からそういうことも申し上げたわけでございます。 私どもまさにそういう思いに立ちまして、さらに前進的な、建設的な農政というものを展開していく上でこの年金制度というのをどう位置づけるか、こういったことであります。 これは何といっても、先ほどからるる津川先生の御議論にもございますが、いろいろな要素がありますが、我々農業現場の皆さんとも話しておりましても、大きな要因の一つは所得、これがやはり大変重要なわけであります。 そういたしますと、そこがまた民主党案と私どもと違うのですけれども、私どもは、生涯所得というようなものを現役時代の所得と老後の所得というようなわけで、これを車の両輪、まさにそういう位置づけでとらえているところでございます。 そういった意味から、私どもは過去を反省しつつ、そしてまた問題点を十二分に整理しつつ、将来に向かって農業者の皆様方、特に意欲を持って効率的な経営をやっていこう、こういった方々に、まさに現役時代と老後と合わせて、本当に将来を見通して、一生を見通して、ひとつこれは頑張っていこう、こういったような大きな仕組みをひとつ提示しよう、これが今回の年金改正のねらいでもございます。そこに視点を当てて、私どもは建設的、前進的に今回の提案をさせていただいた、大きな観点からいえばそういったようなことでございます。 まさにそういった意味におきまして、内容的にも私どもいろいろな改善をし、そしてまた具体的な中身も盛り込んでおるわけでございますので、どうかこれから、先ほど金田政務官も言いましたように、十二分に現場の皆様方に説明が行き届き、そして御理解をいただいて、目指すすばらしい形に運営ができていくような努力を重ねてまいりたい、こう思っております。 |
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○岩崎委員 大変ありがとうございました。 松岡副大臣の、問題を十分に整理して将来にきちっと立ち向かうという強い決意をお伺いしたような気がいたします。新しい制度が本当に農業者のために役立つこととなるように、制度をしっかりとつくり、かつ守っていっていただきたいとお願いする次第でございます。
次に、新たな政策年金として再構築する制度の緊要性についてお伺いしたいと思います。 現行の農業者年金につきましては、農業後継者の過半が農業者年金に加入しない、加入者一人が受給者三人を支えているなどの最近の農業を取り巻く情勢の変化と年金財政の状況から、制度の抜本改革を行って継続することとされたものであります。民主党案が主張する制度の廃止などといった議論は、農村現場でも、また農業団体と政府・与党とが議論を重ねる過程においても全く論外とされたものであります。
真摯な議論を重ねる過程で問題とされましたのは、専業的農業者として我が国農業を中核的に支えてきた農業者年金の受給者、加入者の信頼をどのように確保していったらよいのか、また制度の継続と支援の拡大を求めます農業者の声にどのようにこたえていったらいいのかといったことであったかと思います。 また、現行の農業者年金制度を積立方式に切りかえる際には、通常は、既に保険料が納められたことに対応する年金給付債務を負担しながら加入者は自己の年金部分も積み立てるといういわゆる二重の負担をしなければなりません。こうした加入者の二重の負担を回避するためには、改正法施行前の保険料納付済み期間に係る給付に要する費用はすべて国費で賄うこととする必要がありますが、そのことについて国民一般の納得が必要であります。 農業者優遇の批判を受けず国民一般の理解と納得を得るためには、将来的に三兆六千億円にも上る国民負担を仰ぐこととの均衡を図る観点からも、受給者、加入者に対しても一定の負担を求めざるを得ないではないかという関係者のぎりぎりの判断がそこにあったのではないかということであると思います。 このようにして、時代の要請と基本法の理念に沿った、農業者に魅力のある政策年金としての再構築が求められたのであります。 そこで、今回の制度改革の緊要性及び制度のねらい、また改革に当たっての基本方針などにつきまして、松岡副大臣のお考えを伺いたいと思います。 |
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○松岡副大臣 今先生からも、先生のお考え方、また先生自身が政治的な立場でこのことについて取り組んで経験をされてきたお立場からいろいろ御指摘があったわけでありますが、私もその御指摘、全くそのとおりだというふうに思います。そして、先生のお尋ねであります今回の制度改革の緊要性と制度のねらい、また改革を進めていくに当たっての基本方針についてどうか、こういうことであります。 これを大きな一つくくり方で申すならば、私は、今回の改正は、農業の持続的発展の実現のため、長期安定的で、かつ担い手の確保に資する制度にするということでありまして、緊要性という点につきましては、今日までの議論の中で、とにかくこういう状態に立ち至った、したがって一日も早くこれを前進的、建設的な、そして農業現場の皆さんが意欲の持てる、希望の持てる、そういったものを提示しなきゃならないということで、その必要性から今回の改正となったわけでございます。 そしてまた、制度のねらいでございますけれども、これも先ほど先生の御指摘の中にも十二分に尽くされておりましたように、やはり農業というものが国民生活にとって必要不可欠、大変重要な、国民生活のまさに土台である。こういった農業を振興、発展させていくために担い手の皆さん方の確保、こういうことになりますと、何度も申しますが、生涯をトータルととらえまして、そしてそのトータルの中の老後という部分、若いとき頑張ったから老後はこれだけの安心した生活がちゃんとできていく、そういう老後にまで及んだ見通し、こういったことがどうしても必要でありまして、そこが基本的なねらいである、こういうふうに私は思っております。 これを、現役は現役、老後は老後、それぞれ別々でやればいいじゃないかということになりますと、なかなかそれは、言ってみれば全体を通じた安心感というものはやはりないのだろうと私は思う。そこが我々政府の案と、先ほどから津川先生からも御指摘いただきましたが民主党案との大きな違いではないか、こういうことでございます。 基本方針につきましては、まさに新農業基本法の基本方針に即しまして効率的かつ安定的な農業経営、こういったことを目指して私どもは、農業現場が大きく進んでいきますような、そういった方向に持っていきたい、こういうことでございます。 そこで、農村現場の要望の実現に努めながら現行制度を根源から見直しまして、将来の年金を安心してもらえるよう、受給者数、加入者数等に左右されにくい積立方式を採用した、これは従前から言っておることであります。 それによって長期的に安定した制度にする、そしてまた、意欲ある担い手には保険料の助成を行いまして、喫緊の課題となっております担い手の確保に資する制度としたい。先ほど政務官も言いましたが、十二分に万全に説明、または広くこれを末端まで浸透させる努力をいたしまして御理解を得たい、このように思っております。 |
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○岩崎委員 どうもありがとうございました。 新制度は、そのように担い手確保を政策目的として農業者のために再構築されました政策年金であります。言うまでもなく、現下の我が国農業は、これまで我が国農業の中心を担ってきました昭和一けた世代の農業からのリタイアが進みつつあります。新規就農者も少なく、危機的な担い手不足に陥っていると言っても過言ではありません。
このため、新しい基本法に基づき、先ほどから答弁もちょうだいいたしておりますが、その確保のための政策が求められるところであります。基本法農政は担い手の確保を得て初めて実現できるものでありますし、それには農業者年金をきちんと用意することが大事であると思います。 そこで、金田大臣政務官に、担い手確保対策を農政全体としてどのように進めようとし、その中で新しい政策年金をどのように位置づけようとされているのか、そのねらいについてお伺いします。 |
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○金田農林水産大臣政務官 岩崎先生御指摘のとおり、農業者、新規担い手をどうやって確保していくのかというのは、農政全体の大変な大きな問題でございます。これにつきまして、農林省を挙げて取り組ませていただいているところでございます。 いろいろなことをやらせていただいております。各都道府県を通じまして新規就農の説明会を催したり、あるいはそういう募集を受け付けたり、あるいは職業安定所、大阪、名古屋、東京等々について、農業がこういう農家を求めておりますよという職業紹介をしたり、あるいは新規就農をする際に研修のための補助金を上げたり、あるいは農業者大学校における新しい研修を実施したり、あるいは新規に就農するということになりますと、いろいろな融資制度を用意しておりまして、無利子で四千万までとかというような形で新規就農者に御融資申し上げる、あるいは債務保証してあげる、そして新しい農政、担い手対策のためにいろいろとやらせていただいているわけであります。 ようよう政策の効果も上がってきておりまして、毎年一万一千人ぐらいの新規就農者を確保できておるところでありますが、まだまだ足りません。そんなことで、この政策について強力に進めていかなければならないというふうに思っているところでございます。 それで、この新規就農と農業者年金の位置づけでございますけれども、やはり老後の所得がしっかりと保障されているよ、そして農業者年金について、農業を続けていっていれば保険料の補助金も出るよ、保険料を国がかわって納付してあげるよというようなことは、新規就農者確保のためにも大きな魅力でございます。 何といっても他産業並みの所得が確保されるために、年金の持つ意義というのは大きゅうございまして、こういった中で、農業者年金をしっかりと支えながら、新しい新規就農者の確保のための大きな力になり得るものだというふうに思っているところでございます。 |
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○岩崎委員 ありがとうございました。 担い手確保のために農政の各般の施策をフル出動させて万全の体制でそれに取り組むということでありまして、農業者年金はそのための大変有力な手だてだとお伺いしたわけであります。
次に、農業者年金の財政方式についてお尋ねしたいと思います。 新制度は、確定拠出型の積立方式をとることといたしているわけでありますが、そのことによって制度が長期的に安定した持続的なものになったと言えるでございましょうか。現行制度も当初は積立方式で始まり、途中で賦課方式に変わったわけでありますが、そのために今日に至ったとも聞いているわけであります。
物価上昇等の局面が来れば、また賦課方式に変更することがあり得るのではないかと心配する人もありますが、松岡副大臣、こうした懸念についてどう考えているのか、お伺いしたいと思います。 |
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○松岡副大臣 全くそこのところが一番問題であります。確定拠出型の積立方式、これは安定的で持続的な制度と言えるか、また、賦課方式に変更することは将来ないのかあるのか、こういったお尋ねでございますが、賦課方式、積立方式、それぞれ突き合わせますと、いろいろ利点、欠点を持っております。 しかし、今日までのいろいろな経過の中で、また問題点等の整理の上で、私どもは、この新制度におきましては、農村部における高齢化の著しい進展、そして、そのもとで長期的に安定した年金制度とするためには加入者数や受給者数に影響を受けにくい年金財政の仕組みとして積立方式がベターである、こういったことからこのような方式を今回採用した、こういうことでございます。 そして、いろいろ突き合わせの結果、これは今言いましたような理由もありまして、長期的に安定した持続的な制度だというふうに私どもは判断をいたしたわけでございます。 また、過去、物価スライドの導入等により年金負担が大変かさみまして、その結果やむを得ず賦課方式に変更したことが今日の財政破綻の原因となったということも先生御指摘のとおりでございます。したがいまして、今後、賦課方式に切りかえるということはやらない、こういう方針でございます。 |
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○岩崎委員 次に、新制度の政策支援について伺いたいと思います。 農業者年金は、農業を魅力あるものにするための重要な柱でありますし、とりわけ若い担い手に安心で魅力ある制度としてつくることが必要でありますし、そのために新制度においては公的年金の二階部分に政策支援が導入されたものと考えているわけであります。
このような政策支援については、農業者向けの年金だけにあるのはけしからぬという向きもございますが、その必要性、ねらいにつきまして、北海道は農業者年金の加入者も多いと思いますが、金田大臣政務官の見解をお伺いしたいと思います。 |
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○金田大臣政務官 何としても、この政策年金、農業者年金という制度は基本的に維持していただきたいというのが農家の皆さん方の御要望でございました。そのためには若干の給付額の減というのもやむを得ないというようなことで、この農業者年金を維持してまいるわけであります。 そういった中で、やはり何といっても、意外と自分は将来農業をやってみたいという方々が大分潜在的にいるというふうに我々は見ておりまして、こういった中で、新しい農業者年金には保険料について政府の政策支援があるんだよということは、本当に大きな魅力になっていくものだというふうに考えております。 老後がしかるべき所得が確保される、そういったこと、それから現役時代に保険料の助成があるんだよというようなことは、新しいこれからの農業に従事する人、また今従事している、まさに日本農業の主力部隊と申しますか、そういった農業者の方々にとって大きな力になり得るものだというふうに思わせていただいているところでございます。 |
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○岩崎委員 ありがとうございました。 いろいろ、新制度が円滑に運営されるためには、農業者はもちろん、多額の国民負担を担っていただく一般国民の理解を得ることが何より大事でありますし、また、現行制度と新制度が相当長期にわたって併存することになりますので、受給権者、加入者はもちろん、市町村現場で混乱がないようにしなければなりませんし、また、制度が安定的に持続可能なものとなるためには、加入者をしっかり確保しなければなりません。
政府、農業団体等による制度の周知徹底をよろしくお願い申し上げたいと思いまして、時間がありませんので、最後のお尋ねにしたいと思います。 最後に、筒井議員外の提案になります民主党案について、政府側にお尋ねをしたいと思います。 このような大変難解な法律につきまして、対案を作成しようとされましたその労は多とするものでありますが、民主党案につきましては、制度の継続を求める農業者の気持ちを無視するものでありまして、とても農村現場から受け入れられるものではない。そういう実質的な判断のほかにも疑問点が多々ございまして、到底実行可能な制度改革案たり得ないというのが率直な感想であります。そこで、問題点を幾つか指摘したいと思います。 まず、そもそも政府案の対案たり得るのかどうかという点についてであります。民主党案は、農業者年金基金法の附則に「検討」と題する一条を加えまして、法制の整備に際して規定すべき主要項目のみを列記し、平成十三年十二月三十一日までに具体的な中身の法律をこれからつくるといたしているのであります。 すなわち、実際に制度改革を立案した政府案は百二十五ページにも及びます大部の法律でありますけれども、民主党案はたった二ページの、これから検討すべきであるという検討規定を書いたにすぎないものであります。いやしくも年金制度の改革案という名に値するものとはとても言えないと思うのであります。 例えば、年金給付財源をとりましても、農業者年金基金の残資産が本年三月末には一千億円を下回る状況となっている中で、農業者年金の年金給付には毎年一千六百億円も要しているわけでありまして、ことしの十月には残資産が払底すると見込まれているのであります。 このため、政府案におきましては、これに備えて追加の国庫助成を措置いたしておりますが、民主党案においては、こうした点に対する措置も全く考えられておりません。また、民主党案を実現するために必要な平成十四年一月から三月分までの予算措置ももちろん講じられておりません。 さらに、民主党案においては、附則第十二条第一項に、「平成十三年十二月三十一日までに、この法律の改正その他所要の法制の整備が行われるものとする。」こういうふうに規定しておりますが、この「所要の法制の整備」というのは、一体だれがこれを行うのか。立法府の責任で行うのか、それとも民主党が責任を持って行うのか、全く不明であります。 そもそも、法制の整備に当たりまして、民主党案の附則第十二条第二項に掲げられている措置を講じた場合には、平成十三年度予算案の変更が不可欠となると考えますが、予算案の成立後にどのようにして予算の変更を行うのか、全く理解しにくいのであります。 このように、農業者年金をめぐります現下の厳しい状況を直視することなく、単なるポーズか、あるいは問題の先送りをしようとしているにすぎない民主党案には、みずから立法に当たる立法者として制度改正にまじめに取り組む姿勢をそこに見ることはできません。全くの無責任とのそしりを免れることはできないかもしれません。 政府案の対案とは到底なり得ないのではないかと思いますが、松岡副大臣はこれをどのように受けとめておられますか、お伺いして終わります。 |
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○松岡副大臣 今先生、いろいろ事実的な問題点について御指摘をされました。そのことを私どもも大体同じような整理で受けとめておりますが、さらにそれに加えまして、一応、私どもなりの一定の民主党案との関係について申し上げたいと思います。 まず、それは公党の作成された対案でありますから、敬意を表したいと思いますし、その労は多とするものでありますが、一応、私どもとの基本的な差異は、新しい政策年金制度を構築しないとしていること、これは全く現場の願いといいますか要望と正反対である。 二つ目としまして、年金額のカットは行わず、全額国庫負担で処理する、こういうことを内容とされていること。 これにつきましては、農業者年金制度を再構築して継続をするということ、民主党案はそういう意味で現場の声にこたえていないということは今申し上げましたが、民主党案はさらに、実質的に農業者年金制度を廃止、こういうようなことを言っておられます。
そしてまた、年金額のカットなし、全額国庫負担で処理、これは大変耳ざわりのいい案でありますけれども、年金額のカットなしとすれば、さらに三千三百億円に上る国民負担をお願いせざるを得なくなる。とても国民一般の理解は得られないのではないか、このように私どもとしては思います。 それから、時間がないからもう言いませんが、いろいろ米の問題につきましてもおっしゃっておりますが、整合性という上で全く、援助とかおっしゃっていますが、穀物協定もありますし、国際価格との内外価格差、こういったものの国民負担というのはどのようにお考えになっておられるのか等々、議論をすればこれはいろいろな問題点がまだまだいっぱい指摘をできると私は思っております。 以上であります。
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○岩崎委員 以上で質問を終わりにいたします。 |